ベルギー1部ヘントの日本代表FW久保裕也(23)が24日、今季全日程を終え、成田空港に帰国した。

 スイス1部ヤングボーイズから、今年1月にヘントに移籍後、11得点を挙げてチームに貢献。年間23ゴールは、1シーズンでの欧州1部リーグ日本人最多得点記録となった。日本代表でも昨年のリオデジャネイロ五輪では、チーム事情で出場できなかった悔しさも味わったが、A代表ではFW本田圭佑から右MFの定位置を奪う飛躍も見せた今季。「最初は五輪に行けずに始まって、1月の移籍で難しいかなと思ったけれど、うまくなじめた。最終的には良いシーズン。今までで一番濃い1年だったと思う。コンスタントに結果が出るようになってきたのは良かったが、もっととれるシーンもあったし、アシストももっとしたかった。僕のリーグで(日本人)最多得点と言われても素直に喜べない。もっと上のリーグでやっている人のほうがすごいし、リスペクトしている」と自己評価した。

 25日にはW杯アジア最終予選イラク戦(6月13日、イラン)の代表発表が予定されている。「すぐにポジションを奪われるし、奪える世界。常に危機感を持ってやっていきたい。チームが勝てるように、自分の最大限のプレーをやりたい」と気を引き締めた。

 また、U-20(20歳以下)W杯韓国大会に出場中で、同姓の日本代表FW久保建英(15=FC東京ユース)の活躍についても言及した。「同じ名前だから特に意識しているということはないが、ニュースに出てくることが多くて、すごい選手だと思う。すごい才能の持ち主。選手として生で見てみたいという興味はあります」。自身も12年に高校生として史上2人目となるA代表選出を経験。若き「久保」とのプレーも楽しみにしている様子だった。【鎌田直秀】