1956年のメルボルン五輪と60年ローマ五輪の競泳男子自由形で山中毅と激闘を演じて優勝したことで知られるオーストラリアのマレー・ローズ氏が15日、白血病のため死去した。73歳だった。オーストラリア水泳連盟が発表した。

 2人は留学先の南カリフォルニア大で一緒だった。地元開催のメルボルン五輪の400メートル自由形と1500メートル自由形で山中選手を下したほか、800メートルリレーでも金メダルを獲得した。ローマ五輪の400メートル自由形では山中選手を再び破って2連覇を達成した。

 2000年シドニー五輪の前にローズ氏は「五輪以外では山中選手が勝つ回数が多かったが、五輪では私が勝つことができた」と話した。オーストラリア水連は「彼がメルボルンで成し遂げたことは伝説として後世に残るだろう」と追悼の意を表した。