全日本柔道連盟の上村春樹会長が31日、日本オリンピック委員会(JOC)選手強化本部長の職を辞任した。女子代表の園田隆二監督の暴力行為という「今回の問題を考えれば仕方ない」との認識を示し、同監督が進退伺提出の意向を表明したことについては「辞めるという進退伺だと認識している」と述べるにとどめた。JOCの常務理事にはとどまる。

 関係者によると、強化責任者としてロンドン五輪の選手団長も務めた上村会長は、緊急で開かれた会議の冒頭で各理事に「ご迷惑をかけました」と謝罪し「コーチの暴行問題の責任を取ります。解任でもいい」と辞任を申し出た。「そこまでする必要はない」と慰留する理事もいたが、竹田恒和会長が「真摯(しんし)に受け止めたい」と受理した。