<男子テニス・マレーシアオープン>◇28日◇クアラルンプール

 世界8位の錦織圭(24=日清食品)が、全米準優勝後初の大会で、今季ツアー3勝目、通算6度目の優勝を飾った。同28位のベネトー(フランス)相手に7-6、6-4でストレート勝ち。「(全米決勝で)悔しい敗戦をした後、しっかり優勝できた。本当にうれしい」と、勝利の瞬間、派手なガッツポーズを繰り出した。

 スタートは、完全にベネトーのペースに押された。積極的にネットに出るベネトーに、「負けるかもと思った」と、第1セットの第3ゲームでサービスゲームを落とした。4-5で相手のサーブ。しかし、ベネトーは過去9度の決勝進出で1度も優勝してない。その弱さが、土壇場で顔をのぞかせた。凡ミスが続き、錦織が5オールに追いついた。生き返った錦織は第1セットをタイブレークで奪うと、そのまま第2セットも押し切った。

 すぐに帰国し、29日からの楽天オープン(東京・有明)に出場する。「自信がついた。日本でも優勝を目指す」。栄冠とともに、東京に凱旋(がいせん)し、自身初のツアー2週連続優勝に挑む。