<テニス:東レ・パンパシフィック>◇2日目◇27日◇東京・有明コロシアム◇シングルス1回戦ほか

 元女王で世界15位のマリア・シャラポワ(23=ロシア)は5-7、6-3、3-6で同67位のクルム伊達公子(40=エステティックTBC)に敗れた。

 会場に響き渡る、甲高いうなり声がむなしかった。最後はラリーに耐えられず、ストロークをアウトすると、シャラポワはがっくりと肩を落とした。「彼女(クルム伊達)は切れ味のいいプレーをした。リズムがつかめなかった」。今大会6度目の出場で、初めて初戦負けの屈辱を味わった。

 サーブの不調が響いた。エースを7本奪ったが、ダブルフォールトも11本。第1サーブも57%しか入らなかった。「いくつもチャンスがあったけど、それをものにできなかった」。ストローク戦になると、クルム伊達の低い弾道の球にミスを重ねた。

 クルム伊達が、この大会に最後に優勝したのが95年。シャラポワは8歳だった。「40歳になっても、すごくシェイプしている。あれだけフィットしているのは信じられない」。16歳上の大ベテランに敬意のまなざしだった。