横綱朝青龍(29=高砂)が27日、来年の目標に「優勝4回」とともに「結婚」を掲げた。この日は部屋の年末恒例のもちつきに参加し、お酒も入って終始ご機嫌。結婚宣言だけでなく、ライバルの横綱白鵬、「天敵」の横綱審議委員会の内館牧子委員への思いもジョーク交じりで口にした。28日、モンゴルへ帰国。今年最後の出げいこはキャンセルし、初場所(10年1月10日初日、両国国技館)に不安は残したが最後まで「絶口調」だった。

 朝青龍が自ら再婚問題を口にした。年1回のもちつき。お酒も入り、ほろ酔いの気分の良さもあり「来年の目標は優勝4回と結婚だな」と話し始めた。今年7月にタミルさんとの離婚を発表。「相手(候補)は100人いる」とジョーク交じりに話す一方で「独身3年目だからな」と07年から別居していた事実もポロリと明かした。

 今年は初場所優勝で引退を回避。秋場所優勝で復活を証明した。それでも主役は年間最多勝利を挙げた白鵬に譲った。「優勝はうれしかったが、今年は悪いことばかり。白鵬が出てきたからダメだったな」とライバルへの本音も口にした。

 続いて「口撃」の対象となったのは“天敵”でもある横審委員の内館氏。初場所後に任期満了で退任するため、来年1月5日のけいこ総見が最後の顔合わせになる。横綱としての言動や態度を批判され続けてきたが「全世界の言葉で『愛してる』と言うかな。アイ・ラブ・ユー、ミ・アモーレ、ジュ・テーム…」と止まらない。もっとも、冒頭の再婚宣言のお相手としては「おれにも選ぶ権利がある」と周囲を笑わせた。

 酔った勢いのせいか「(けいこ総見は)ぶっつけ本番になるな」とも話した。28日に帰国するが、来年1月4日までけいこしないことまで明かしてしまった。26日、番付発表(21日)後初の出げいこを行ったものの、この日はキャンセル。左ひじ痛、首痛を訴えるなど初場所へ不安は隠せない。それでも「今年で大殺界は終わり。来年からは上向くよ」とニヤリ。絶好調トークで締めくくった横綱から、来年も目が離せない。【田口潤】