<中日2-3阪神>◇13日◇ナゴヤドーム

金本監督のラストゲームは、中日に競り勝った。62勝79敗2分け。今季は球団史上12度目の最下位という屈辱だった。

山田 若手を育てて、それを前面に押し出しながら戦っていくという金本監督の考えは理解ができた。選手がついてこれなかったのか、教え方がまずいのか、それ以外の問題か…、そこを洗い直す必要がある。

4位、2位と進むが、勝負の3年目は、1度もV戦線に絡めなかった。

山田 今季は打線、ポジションとも、メンバーを固定できかけた時期もあったが、夏場以降はベテランを休ませざるを得なかった状態で、故障者も続出した。金本監督も不振に陥ると2軍に遠ざけるなど、育成に苦慮した。ファームで力をつけて上がってくる若手も乏しかった。1、2軍ともに指導法をチェックすべきだろう。

今季の防御率4・03はリーグ2位だが、打率、得点は5位、本塁打はワースト。得点力は落ち込んだ。

山田 この3年間、ピッチャーは12球団のなかでもレベルが高かった。ただ右の大砲に固執したが、そのうちに強みの投手力がおろそかになった。ロサリオだけの問題ではない。秋山と藤浪の再生、小野、才木の一本立ちは必須だ。

どの球団も補強も含めた戦力アップを図ってくる。

山田 先発に左投手が1枚ほしい。若手台頭が望ましかったが、かなわなかった。広島、巨人、中日、オリックスなど、他球団でも計算できる左投手がいる。また、チームが後半になるにつれ、徐々に下降線を描く弱点も解消したい。【取材・構成=編集委員・寺尾博和】