DeNAは、ミスが失点に直結する典型的な負けのパターンで敗れた。2回は無死から連続失策をきっかけに失点。4回は投手のヒットから四球も絡み、2点を奪われ、7回は四球と暴投などでダメ押しの3点を失った。もちろん、野球にはミスが付き物だが、開幕から同じような失敗が目につく。

三浦監督は、どういう野球をしたいのだろうか。期待する外国人選手が開幕に遅れるなど、計算を立てにくい面もあっただろうが、自分の色を出してほしいし、もっと三浦監督の野球を見たい。監督就任後、三浦監督に「自分の意思を通してほしい」と話したが、今もその思いは変わっていない。

現役時代、先発投手として、172勝を積み上げた。先発完投を目指し、守りに対する意識が強かったはずだが、今のDeNAの野球を見る限りは大ざっぱな部分が多く、細かな部分が少しおろそかになっていないだろうか。投手出身の監督として、原点に立ち返って、何に重きを置くかを考えるべきだろう。

野球は点取りゲームと言われ、点を取らなければ勝てないが、ゼロに抑えれば負けない。かつて、ヤクルトなどを率いられた野村克也監督もそう話していた。今は勝つ野球よりも、守りを重視しながら、負けない野球を意識していけば、選手にも守備から攻撃へと転じる意識が浸透していく。(日刊スポーツ評論家)