阪神は4回2死一塁の場面で大山が3ボール、6回2死二塁で佐藤輝が3ボール1ストライクから、それぞれが2ランを放った。
山田 阪神はまざまざとホームランの威力を見せつけた。同時にDeNAバッテリーの甘さが目についた。大山が3ボールになった時点で少し歩かせることも考えながら攻めないといけないのに、伊藤光も危ないと分かって遅い球だったのだろうが、1発のある打者だから、もっと構えからも指示を示さないといけないし、坂本もそれを感じとらないといけない。そのセオリーが感じとれたようには見えなかった。
1点リードの6回、佐藤輝の中越え本塁打は京山のスプリットだ。
山田 佐藤輝が当たっていないとはいえ、大山が控えていても、歩かせて一、二塁でもよかった。ただ打ったほうの大山、佐藤輝はほめられる。このように1発でひっくり返せる試合ができるようになるといいんだが、長距離打者が2人というのが苦しいところだ。
青柳降板後のリリーフ陣が抑え、そして新外国人ロドリゲスが結果をだした。
山田 最近の青柳は右打者の制球がばらつく傾向にあるが疲れもあるのだろう。かねて右打者が必要と指摘していたから、ロドリゲスはいい補強だ。本来はローボールヒッター。ただ23日の先発が今永だから、同じ左の坂本で慣らすためにスタメンで起用すべきだった。ヤクルトを抜くのは難しいが、現時点で2位争いは阪神、DeNAに安定感を感じる。
【取材・構成=寺尾博和編集委員】