阪神が同点の9回に送り込んだ4番手の加治屋が打たれてサヨナラ負けを喫し、対DeNAは8勝9敗になった。

梨田 阪神のブルペンには岩貞、アルカンタラらがそろっていたが、矢野監督の加治屋に対する評価は高い。先頭の楠本に粘られた末に四球を与えたのが後々響いた。しかしリードすればケラーを抑えにつぎ込むつもりだっただろうし、DeNA今永から点を奪えなかったのが敗因につながった。大山に続き、中野離脱の影響がもろに出たということだろう。

特にオールスター明けから3カード、計9試合続いていた中野、島田、近本の並びを、1番近本、2番島田、3番ロドリゲスに組み替えた。

梨田 阪神ベンチの考えとすれば、あまり大きく組み替えたくはなかったはずだが仕方がない。トップから3番までの3人が走れる選手が売りだったが、それを代えざるを得なくなった。まずは出塁率の高い近本を1番に置きたかったのだろうし、それはあくまでも矢野監督の判断で正解はない。しかし今永に対して1番から4番までがノーヒットで、1度も出塁しなかった。今永は打者ごとに配球を変えてきていた。当然のことながら、こういうときの監督は“次”を考える。つまりカード2戦目にどういう打線を組むかがポイントになってくる。

10日のDeNAの予告先発は、同じサウスポーの浜口が登板する。

梨田 あくまでもベンチの判断だが、1番島田、2番木浪、3番近本のオーダーにする手はある。中野の代わりになった木浪は攻守に動きが良かったし、ロドリゲスは佐藤輝の後ろのほうが座りがいい。動かないのか、動くのか。ここは監督のマネジメントになる。

【取材・構成=寺尾博和編集委員】

DeNA対阪神 DeNA先発の今永(撮影・上田博志)
DeNA対阪神 DeNA先発の今永(撮影・上田博志)