阪神は巨人にサヨナラ負けを喫したが、シーズン前半を折り返す最終戦だったことを考えれば、後味の悪い負け方だった。しかし、この1敗がチームに与えるダメージは限りなく小さい。

中盤までに5点をリードし、この日も阪神ペースを思わせたが、先発伊藤将が突然乱れ、大山の失策が絡んで、2番手ネルソンがリチャードに同点3ランを浴びたのは負の連鎖だった。

ただオールスター期間に突入するので、チームとしても切り替えやすいはずだ。今シーズン90試合を消化した時点での貯金18は立派だ。相手チームからみても、阪神は投打にスキが少なかったといえるだろう。

打つ方は、近本、中野の1、2番が機能したことが大きい。佐藤輝が3番の場合は左打者が3人並んでしまう。3番に右の森下を起用し、俗にいう選球眼の良くなった佐藤輝を4番に据えた並びがはまった。

1、2番の出塁率が高いため、5番大山までのクリーンアップで得点を稼ぐことができた。それに小幡の打力が上がってくると、6番までが固定されて、さらに相手にとってやっかいな打線になってくる。

投手陣は、先発、リリーフともに他を圧倒した。カード2戦目はデュプランティエを3回で降ろしてリリーフで逃げ切った。この一戦も同点の8回から伊原を投入するなど、先を見据えているようだった。

しかし、他チームも戦力を整えてくるし、特に夏場でリリーフに疲労がたまってくる。予期せぬことが生じることもあるから、後半戦はまた気を引き締めていいスタートを切りたい。(日刊スポーツ評論家)