日本ハムが23年春に開業を予定するボールパーク「Fビレッジ」と新球場「エスコンフィールド北海道」は、ほかのスポーツ界にどんな影響を与えるのだろうか。Bリーグ1部レバンガ北海道の折茂武彦社長(50)は、バスケ界でもホームアリーナ建設への機運が高まる波及効果に期待。

日本ハムのボールパークが印字されたタオルを持ち撮影に応じるレバンガ北海道折茂社長(撮影・佐藤翔太)
日本ハムのボールパークが印字されたタオルを持ち撮影に応じるレバンガ北海道折茂社長(撮影・佐藤翔太)

バスケットボール界のレジェンドもボールパーク誕生を心待ちにする。折茂社長は小学生時代、野球少年でもあった。クラスメートとつくったチームでは投手で「今でも時間があれば、いつでもやりたいんですよ」と話す野球好き。2年後に開業予定のFビレッジについても「すごく楽しみ。そういうものが北海道にできるのは、とても誇れるものになる」と期待した。

建設が進む日本ハムのボールパーク(2月22日撮影)
建設が進む日本ハムのボールパーク(2月22日撮影)

プロスポーツチームの社長という立場では、日本ハムが自前の球場を持つという決断を「うらやましいという思い」だった。同時に、バスケ界への波及効果にも期待している。

折茂社長 ボールパークの取り組みが、バスケットボール界のアリーナ問題を前に進める、いいきっかけになってくれたら。Bリーグでも自前のアリーナという話は活発に議論されているところ。我々は「北海きたえーる」というしっかりした施設があるが、他県では限られる。やはり5000人から1万人ぐらい入れるようなアリーナは20年、50年先を見据えると必要。自前のアリーナを持つことでクラブの収入源になり、Bリーグ自体の価値を上げていく。

野球ボールを手に思いを語るレバンガ北海道折茂社長(撮影・佐藤翔太)
野球ボールを手に思いを語るレバンガ北海道折茂社長(撮影・佐藤翔太)

レバンガ北海道と日本ハムはこれまでもコラボ企画を実施したり、折茂社長が日本ハム戦で始球式を行うなど交流してきた。「ファイターズさんの力を借りてやらせていただいている立場」と話すが、ボールパーク構想を知った時には「自分の妄想も膨らんで、そこに巻き込んでいただければなんて考えてしまいました。バスケットと野球の両方ができる施設なんて世界中にどこにもないですから」と夢を描いた。

折茂社長 日本ハムがどんな施設にするのか楽しみですね。買い物して、そこで試合もやっているから見に行こうかなって思ってもらえたら興味がない人も巻き込める。それがバスケットでできたら、ある意味で理想。すげぇって思う。

◆バスケットボールのアリーナ問題 国内の体育館の多くが収容人数3000人程度。土足厳禁で物販が難しかったりとハードルがあるものも多い。レバンガが本拠地にする北海きたえーるは収容人数約1万人で、Bリーグ内でも屈指の大型施設となっている。


<日本ハム担当の山崎記者の「純さんぽ」>

ボールパーク建設地周辺を日本ハム担当の山崎記者が歩く「純さんぽ」。今回は、おしゃれなダーツバーを見つけました。

北広島市内に店を構える「BAR Cross Time(バークロスタイム)」の店内(BAR Cross Time立蔵さん提供)
北広島市内に店を構える「BAR Cross Time(バークロスタイム)」の店内(BAR Cross Time立蔵さん提供)

北広島駅西口を出て徒歩2分。ダーツ好きな若者や地元の常連客らに人気の「BAR Cross Time(バークロスタイム)」。広々とした空間で、過去にはサッカーW杯などスポーツ観戦イベントも開催してきた。

店主の立蔵潤さん(39)は生まれも育ちも北広島。「どんどん寂しい街になっていくのは感じていた。ようやく北広島に希望を持てるようになる」。ボールパーク開業まで2年。商工会青年部及び、ボールパーク推進期成会プロジェクトチームの一員として、街を盛り上げようと活動を行っている。

BAR Cross Timeの地図
BAR Cross Timeの地図

週5日、午後2時オープン。「ボールパークが出来ることをきっかけに、もう1度みんなで盛り上がることができるような場を提供したい」。球場での試合後、ダーツをしながら一杯。ついつい足を運んでしまうかもしれない。【山崎純一】