DeNAに19歳の新星が現れた。京山将弥投手が、チームに今季初勝利をもたらした。裏表のない正直な性格は、取材の受け答えにも、はっきりと出ていた。

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 京山は19年間生きてきた中で一番緊張した…わけではなかったという。「高校最後の夏の県大会1回戦。それに比べれば全然ですね」。2万8953人の観衆が入った横浜スタジアムで、開幕2連敗という悪い流れで、3タテだけは許されないプロ初マウンドだが「人生で2、3番目…。いや、5、6番目くらいですかね」と、ずぶとく言い切る正直さがまさに新人類だ。

 試合前日の練習後に予告先発投手は囲み取材を受ける。本拠地マウンドとの相性は? と聞かれ「硬いマウンドが好きじゃないので、あまり自分には合わないですね」。あまりに正直すぎる言葉で報道陣を笑わせ、隣にいた球団関係者を苦笑いさせた。

 初勝利で終えても「苦手意識ありますね」とぶれなかった。言い切れるのは、柔らかいマウンドが合う自分のことを理解しているから。踏み込みすぎないように、歩幅を狭めて投げるなど19歳とは思えない対応力。でも「内心は緊張していました」と付け加えた時だけは、初々しかった。【DeNA担当=栗田成芳】