日本ハムのドラフト1位清宮幸太郎内野手(18)が、デビューからの連続試合安打記録を「6」に伸ばした。

 6回1死走者なしで迎えたオリックス戦の第3打席、相手先発アルバースのスライダーを右前へ運んだ。ドラフト制後(66年以降入団)の高卒新人の連続安打記録はすでに更新。長く巨人の4番を務めた原辰徳らに並んだ。

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 清宮は目の前にハードルがあれば、必ず飛び越える。この日の右前打はアルバースのスライダーをとらえた。直前の直球2球には目もくれなかった。第2打席まで対応に苦慮していた球種に、きっちり合わせて結果を残した。

 厳しい環境を打破する能力は、幼少期から培われた。野球を始めた小学3年の頃。最初に所属する軟式野球チームを選ぶため、父克幸氏らと何チームか見学に回った。同学年の児童に比べ、頭1つ抜けた体格の良さなどから「すぐにレギュラーで出られますよ」と勧誘されたチームもあった。最終的にお世話になったのが「オール麻布」。当時を知る高島和夫副代表(61)は「ウチは当時、チームの層が厚かった。すぐに試合に出られるかは分からない状況でしたけど、ウチを選んだ」と述懐する。

 ライバルの多いチームに飛び込み、すぐに頭角を現した。小学3年ながら4年のチームに加わって試合にも出たという。目の前に高い壁があれば、迷うことなく上って越えてきた。歴代最多とされる高校通算111本塁打を記録したのも、うなずける。いばらの道を進むことで成長が促されてきた野球人生。3日楽天戦でも苦しんだ辛島のスライダーを狙って右前打を放った。少年期に養った突破力は、怪物をまだまだ成長させていく。【日本ハム担当=木下大輔】