実戦形式の練習に登板したブリトーは阿部寿樹への初球、いきなり暴投(撮影・前岡正明)
実戦形式の練習に登板したブリトーは阿部寿樹への初球、いきなり暴投(撮影・前岡正明)

テスト生として中日の沖縄北谷キャンプに参加しているドミニカ共和国出身のサンディ・ブリトー投手(22)が4日、1回目の実戦登板を果たした。

しかし結果は散々。初球は阿部の頭上を通過する大暴投でスタート。阿部、井領にストレートの四球を与えた。続く大野奨にもストライクを取ったものの四球を与えた。最後の石川駿を左飛に打ち取り、4選手と対戦した実戦登板を終えた。「緊張とかじゃなく、いいところを見せようとして力が入りすぎた」。会見でブリトーは肩を落とした。

1回目の試験で結果を残せなかった若い右腕。その潜在能力を評価していたのは松坂だ。キャンプ初日に、キャッチボールの相棒にブリトーを選んだ。「彼の真っすぐはきれいな真っすぐじゃない。チェンジアップとかがしっかりコントロールできれば、おもしろくなる。いやらしいボールだった」と、高評価を残した。

少年時代、レッドソックスで投げる松坂をテレビで見ていたブリトー。「経験のある人とキャッチボールができてうれしかった。チェンジアップを投げたら、いいよと言われた。自信になった」。ブリトーは身長188センチ、メジャー経験もないまだ線の細い若者。2月中盤には2回目の試験が予定されている。通算170勝の右腕は、海を越えてきた青年のグラブにも温かいエールを投げ込んでいた。【中日担当 伊東大介】

キャッチボール後、グータッチをする松坂(左)とブリトー(撮影・前岡正明)
キャッチボール後、グータッチをする松坂(左)とブリトー(撮影・前岡正明)