<オープン戦:ソフトバンク4-3ヤクルト>◇9日◇タマホーム筑後

残り20日を切った開幕に向け、ソフトバンク工藤監督の悩みも深まっているのではないだろうか。他球団がうらやむV戦力を保持しているがゆえの「悩み」でもあろうが、一体、どういう起用法になるのだろうか。

「7人の侍」ならぬ、7人の外国人選手の起用法だ。ようやく7日にデスパイネが来日。これで助っ人が出そろった。1軍出場枠は4人。7選手とも文字通り「助っ人」としてふさわしく故障や不調がない限り、ファームで調整させる選手たちではない。この日、サファテが3度目の打撃投手を務めた。絶対的な守護神の復活は何より心強い。モイネロも打撃投手を務め153キロの快速球を披露した。ヤクルト戦では先発ミランダが4回1安打無失点の好投。バンデンハークが再び腰を痛めたものの、スアレスを含め7人から4人を選択するのは首脳陣も頭が痛かろう。

守護神サファテが抑え、デスパイネ、グラシアルの両野手を使えば、残りは「1人」。試合後、ミランダについて工藤監督は「このままイニングを投げてくれれば」と話し、この日の好投で先発ローテ入りはほぼ「当確」したようだ。じゃあ、外国人の開幕起用法は決まり? でも、そう簡単でもない。モイネロは? スアレスは? バンデンハークは? 誰を選んでも故障がない限り、最良の起用法は見当たらない。7人全部使いたい-が、偽らざる本音だろう。

10日間の抹消期間を利用して4投手を回すというのも現実的ではないし、好調の選手をわざわざ抹消する必要もない。考えれば考えるほど「難題」ではある。助っ人に頼れば、シーズンを通して若手の登用も減るだろうし、この悩み開幕メンバーの選考だけにとどまらない。さて、どんな解答を導き出すのだろうか。【ソフトバンク担当 佐竹英治】