第80回全国高校野球選手権・決勝戦 横浜対京都成章 9回表京都成章2死一塁、田中を三振に打ち取りノーヒットノーランを達成、ガッツポーズする横浜・松坂(1998年8月22日撮影)
第80回全国高校野球選手権・決勝戦 横浜対京都成章 9回表京都成章2死一塁、田中を三振に打ち取りノーヒットノーランを達成、ガッツポーズする横浜・松坂(1998年8月22日撮影)

新元号「令和」が発表された。発表時は、ナゴヤ球場にいた。「平成の怪物」松坂大輔投手(38)に感想を聞くためだった。

右肩のリハビリ調整を終えて出てきた松坂は、柔らかな笑みを浮かべて話した。話題は「令和の怪物」も出現してくるのか、だった。

「出てくるんじゃないですか。昭和の怪物っていわれると江川さん。まあ、平成の怪物って言われましたけど、野球界だけなんですかね。やっぱり他の競技でも怪物と言われてもいい人たちっていたと思います。いろんなジャンルでまたものすごい選手が出てくるんじゃないですか」

昭和に生まれて、平成を突っ走った松坂。リハビリはもう少しかかりそうで、日米通算200勝は「令和」で目指すことになる。

新元号が発表された日に松坂を取材していて、ふと思い返した。昭和から平成に代わったとき、僕もすでに新聞社にいたな、と。あるスポーツ新聞社のアルバイトで、昭和天皇が崩御した際の紙面制作に携わっていた。南海や阪急が身売りした頃。見だしに赤や青の色がついただけで、まだ新聞がモノクロの時代だった。藤井寺も日生も西宮も、大阪球場もまだあった。

いまは人工知能、AIが注目されている。これからの新聞記事も「AI記者」がサクサクと書く時が来るかもしれない。イニシャルD・Iとして、AIにどこまで対抗できるか。松坂も話した「令和の怪物」の出現をみるまでは、もう少しがんばってみよう。【中日担当 伊東大介】

発表された新元号「令和」について話す中日松坂(2019年4月1日撮影)
発表された新元号「令和」について話す中日松坂(2019年4月1日撮影)