コロナ禍はいつになれば収まってくれるのだろうか。ゴールデンウイークも過ぎ、ホークスの「自粛生活」も早くも1カ月以上が過ぎた。日本全体が行動制限している現状が、あとどのくらいで正常に戻ることができるのか。まだまだ予想すらできない。

暗く沈みがちだが、プロ野球界では前を向く姿勢も出てきた。日本ハムが「開幕後」を見据えたファンサービスに早くも取り組んでいる。「アフターコロナというか、コロナ禍を抜けた後のことを主眼に、明るいことを考えています」。日本ハムの球団関係者はそう話した。開幕しても「無観客」での試合が決定的となっている。球場に足を運べないファンのために「自宅でも試合を楽しんでもらうために」(同関係者)と音の出ないメガホンや、ファンが自らめくるスコアボードなどさまざまな“観戦グッズ”を製作中という。テレビ観戦しながら少しでも球場の雰囲気を味わってもらいたい、選手と同化してゲームを楽しんでもらいたい、という思いで企画したという。

何とも粋な計らいもあった。球団のオンラインショップでグッズ購入したお客さんには、注文した商品に栗山監督直筆のメッセージが添えられた。メッセージ添付は販売時に注文者には知らされておらず、サプライズ企画。A4サイズ4枚に栗山監督の「思い」が込められており、筆書きで「すべての人が安心して笑顔で生活できる日が必ず来ます。その時こそ野球を通して最高の思いと魂を必ずやお届けします」などと熱い気持ちがしたためられている。

球音が途絶えて久しい。沈むばかりじゃなく、明るく「その日」に向けて気持ちを高めるのも、いい。

【ソフトバンク担当 佐竹英治】