<ソフトバンク11-4楽天>◇18日◇ペイペイドーム

野球はより多くの点を取る競技であり、いかに少ない失点でしのぐか、の競技でもある。ソフトバンクはこの日、終盤の猛攻で大量7点を挙げて大勝した。中盤まで追いつ追われつの展開。同点で終盤戦に入ってから力の差がまさった。3年ぶりリーグVに向けて快進撃の8連勝。敗戦のロッテとは5・5ゲーム差とした。正念場の残り16試合。チームにとってさらに戦いを盤石にする布陣が整った。

この日、7回1イニングをピシャリと3人で斬った岩崎の存在だ。先頭鈴木大を143キロのフォークで空振り三振。浅村を右飛に仕留めると、最後は島内も142キロのフォークで空を切らせた。モイネロ、森の必勝リレーに加え、17年には40ホールドを挙げて最優秀中継ぎ賞に輝いた背番号「17」の完全復調と言っていいだろう。

2度の右肘手術を経験し、復活を誓った今季は開幕直後に2本の痛恨弾を浴びファーム調整となった。今月2日に1軍再登録されてから6試合に登板。計5回1/3を投げ、1安打無失点、9奪三振の安定感を見せている。

炎暑の夏は福岡・筑後市のファーム施設で徹底的に投球フォーム固めに努めた。「(腕を)縦に振る意識を強くして、(球を)上からたたけるように、高い位置から一気に投げるイメージで取り組んだ」。横振りになっていた投球フォームを修正。日焼けした顔に自信という2文字も胸に刻んで1軍マウンドに戻ってきた。

ペナントレース最終盤を迎えたチームにとって盤石化した「勝利の方程式」ほど頼もしいものはない。【ソフトバンク担当 佐竹英治】