<ソフトバンク4-7オリックス>◇13日◇ペイペイドーム

札幌、仙台の1週間の遠征を4勝2分けの無敗で乗り切りながら、ソフトバンクは地元福岡に戻っていきなり「お得意様」のはずのオリックスに痛い黒星を喫した。パ5球団とのカードが2回り目に入った。首位奪取を狙うソフトバンクにとっては、機先を制された格好だ。

今季はリーグ連覇&日本一5連覇が大目標。工藤監督がチームを率いてこの6年間、オリックスには5球団の中で最も勝ち越している。昨年までの通算成績は97勝47敗(5分け)の貯金「50」。圧倒的な強さを見せつけている。昨年も17勝5敗(2分け)。対戦カード最多の貯金を稼ぎ、まさにソフトバンクにとってはVの“功労者”であった。

ところが、今季はどうも様子が違う。初顔合わせとなった敵地での3月30日からの3連戦は、1勝2敗と負け越し。この3連戦も左腕田嶋を攻略できず、先手を取られた。対オリックス3連敗は19年7月以来2年ぶりだ。

過去のデータは正直だが、今後を予測する保証は何もない。1-7の9回裏に3点を返して粘りを見せたものの、2回から8回まで無安打に封じ込まれた。オリックスのチーム防御率はリーグ唯一の2点台。大味な攻撃では、今後も攻略は難しいかもしれない。ソフトバンクベンチは8回、先頭の甲斐に代打明石を送り「攻め」の一手を打った。直後に田浦-海野の若きバッテリーで5失点。大差の試合展開ならまだしも、まだまだ甲斐で引き締まったリードを見せてもらいたかった。【ソフトバンク担当 佐竹英治】

ソフトバンク対オリックス 8回裏の攻撃を終え、投手の交代を告げる工藤監督(撮影・岩下翔太)
ソフトバンク対オリックス 8回裏の攻撃を終え、投手の交代を告げる工藤監督(撮影・岩下翔太)