楽天茂木栄五郎内野手(28)が1軍の舞台に帰ってきた。9日のヤクルト戦(静岡)でオープン戦初打席初安打をマーク。「もう万全でできています」とは腰のことだ。

持病の腰痛に悩まされてきた。「シーズン中、離脱することが多くあって、1年間通して試合に出られたことは1度(19年、141試合)しかない。何か変えなきゃと思って」とメスを入れる選択をした。昨年11月、椎間板ヘルニアの手術に踏み切った。

術後、10日間入院した。最初の3日は寝たきりで起き上がれなかった。傷口は痛むし、再発のリスクに気を付けて慎重に動いた。1カ月間、リハビリは主に歩行訓練。はじめは階段をのぼるのもNGだったが「1月の自主トレで徐々に走れるようになって、スパイク履いて守備も入れるようになった。後半は100%に近い状態でした」とキャンプに間に合わせた。

手術の真価はシーズン後に判断するものかもしれないが、既に日常のストレスは減った。「朝は比較的張りやすいんですけど、全然感覚が違う。本当に手術してよかったなと思ってます。今年は1試合でも多くスタメンで出られるように。最後は笑って終われるようなシーズンにしたい」。声色は明るかった。【遊軍 鎌田良美】