誠に勝手ながら、ソフトバンク東浜巨投手(32)の表情に変化を見出している。

1年前の21年12月。2軍本拠地のタマスタ筑後で単独自主トレを行っていた右腕は「正直に言うと、人に構っていられるほど余裕がない」と、どこか暗い表情をしていた。同年は4勝4敗、防御率3・70と不本意に終わっていた。

復活に燃えた22年は、10勝6敗。5年ぶりの2桁勝利を達成した。だから余裕が出来たと言うほど簡単な話ではないが、来季育成5年目を迎える重田倫明投手(26)を弟子に迎える決断をした。重田から直訴され、受け入れた。「教えると言うより一緒にやって、一緒に成長していこうよというスタンスです。僕もまだまだだし、重田も育成4年目。いろいろと思うところがあると思う。そこまで考えたら、僕も重田に対しては責任を持ってやりたい」。結果を残して師匠になった東浜の表情は、晴れやかだった。

自主トレの場所は筑後になる。周辺施設に泊まり込み、早朝から汗を流す予定だ。「いやもう、厳しくいきますよ。自主トレは他の選手と差をつける時間。キャンプが調整だと思っている」。イケメン右腕が笑顔でいられることを、鷹党は願っている。【ソフトバンク担当=只松憲】

ソフトバンク重田倫明(2022年6月11日撮影)
ソフトバンク重田倫明(2022年6月11日撮影)