3年ぶりに阪神の春季キャンプにやってきた。全体練習のアップ開始は午前10時。その前に各個人が課されるのが早出練習だ。

午前8時30分。練習がある一部の若手選手が来るのかなあ…と、思いきや。助っ人外国人以外、全員がやってきた。

私の記憶の中では、早出で来るのは若手が中心。たくさんの人数が乗れる大きなバスではなく、数人だけのワゴン車で来るのが定番だった。大きなバスが来るのは、全体練習の開始に合わせて。しかし、今は早出で大きなバスが来て、その後にワゴン車が来る形に変わっていた。

今の阪神の最年長は33歳の西勇輝投手。確かに若い選手が多いから、というのも理由の1つだがそれだけではない。「今の阪神の若い選手は、何を言わなくても自分で考えてできる。しっかり考えている」と聞いた。誰が言わなくてもできる自主性が、昨年日本一に輝いたチームの強さにつながっているのだと思う。

そういえば、キャンプ前の1月、新人合同自主トレ初日に訪れた岡田彰布監督(66)は言っていた。「去年のオフより今年のオフの方が選手と接する機会が多かったからな。そういう意味で、なんかチャラチャラして慢心するような、そういう感じでもないし。昔はいっぱいおったけどな、こんな時にこんなんしてる場合じゃないやんってのがおったけど」。やるべきことを、誰に言われなくても自分で考えて実行することができる。指揮官は「まだまだ向上心というか、持ってる選手の方が多いんちゃうか、今は。大したもんと思うよ」と続けた。やらされるのではなく、自主的にできる強さ。その一端を見た、2月1日の朝だった。【阪神担当=磯綾乃】

早出練習する佐藤輝明(右)を指導する平田勝男ヘッドコーチ(2024年2月3日撮影)
早出練習する佐藤輝明(右)を指導する平田勝男ヘッドコーチ(2024年2月3日撮影)
早出練習で阪神野口(手前)を指導する筒井外野守備走塁コーチ(2024年2月11撮影)
早出練習で阪神野口(手前)を指導する筒井外野守備走塁コーチ(2024年2月11撮影)