中日松坂大輔投手(37)が5日の巨人戦で今季初登板初先発。白星はつかめなかったが5回を3失点に抑えた。野球評論家の西本聖氏に松坂の投球をテレビ観戦でチェックしてもらった。

 -5回8安打3失点(自責2)。まずまずの投球だったのでは

 西本氏 1回の立ち上がり、もう少し力が入って飛ばしていくのかなと思っていたが、冷静に力まないで投げていた。ゲームをしっかり作ったし「さすが松坂だな」というのは感じた。特に1回、1点を取られてなおも続いたピンチでマギーと岡本を連続三振に仕留めた。マギーに対しては高めのつり球で三振を取った。結果オーライではなく、計算された投球で本人も手応えをつかんだのでは。

 -エラーなどで足を引っ張られ気の毒な面もあった

 西本氏 すごいなと思ったのはエラーした京田とマウンドでグータッチしたこと。京田にしても感じるものはあっただろうし、チームとして戦うという雰囲気を作ったなと。

 -一つ一つのボールはどうだったか

 西本氏 直球は142キロ出ていたしチェンジアップが良かった。ただ、スライダーは松坂本来のキレがなかった。それと80球を過ぎたあたりからやや抜けたボールが多くなったように思う。

 -今後は登録を抹消され次回登板は16日以降になる

 西本氏 オープン戦と公式戦では肩や体の張りが全然違う。公式戦というのは独特の緊張感があって神経の入り方が違う。肩の状態がどうなのか、張りがあるのか無いのかをしっかり見るのが大事。

 -白星は近いか

 西本氏 近いと思うし十分やっていけるという手応えを本人が感じたのではないか。大いに期待できる。メジャーから復帰した上原、青木も頑張っているし、松坂にはプロ野球を盛り上げてほしい。