首位攻防戦3戦目は熱戦の末、阪神が競り勝った。頂上決戦を2勝1分。前カードの巨人3連戦も2勝1敗で勝ち越している。この甲子園6連戦は4勝1敗1分、貯金4の結果だ。これで広島に1ゲーム差をつけ、8月1日からの長期ロードを迎えられる。まずは成功といえる1週間だろう。

それでも、いや、こういうときだからこそ気になることがあった。それは失策だ。森下翔太の勝ち越し2ランが目立った試合だが、勝負どころは8回だろう。好投を続けていた伊藤将司が2点目を失って降板。その後をブルペン陣でしのいだ。加治屋蓮、島本浩也の好投は虎番記者の記事で読んでいただくとして、問題はこのピンチを迎えた“理由”である。

先頭・中村奨成は三遊間へのゴロ。これを小幡竜平が逆シングルで取った。守備範囲の広い小幡はグッと踏ん張って一塁へ送球。しかし、これが本塁方向にそれ、カメラマン席に飛び込んだ。記録は「内野安打と遊撃手の失策」。これで無死二塁に。そこから危機が広がっていった。

「あれはアウトにしてほしい打球。見せ場だしね。せっかくいい形で捕球したのに送球するときに力んで、体が開いてしまった。無死から失策で走者を出すとああいうピンチになってしまうことが多いしね。気をつけないとダメ。そこは試合中、小幡にしっかりと話しました」

今季から加入している内野守備走塁コーチの馬場敏史はそう話した。守備が課題の阪神、好調なときもあったが今週は6試合中4試合で失策が出たことになる。前日29日は大山悠輔、26日巨人戦は中野拓夢に。今週唯一の敗戦だった27日巨人戦では木浪聖也が飛球を落球し、一気に大量失点した場面もあった。

その木浪に代わって久しぶりにスタメン出場した小幡だけに、余計、もったいない気もする。「ベテラン(木浪)1日休ませよう思て。でもベテランちゃうかったんやな…」。笑いながら小幡起用の理由を説明した指揮官・岡田彰布。しかし、8回のプレーには「おお。あれな。1個(一塁)で止めとかななあ」と渋い顔だった。

これでチームの失策数は「55」。中日に次ぐワースト2位だ。失策があっても勝てばいいのだか、これからのしびれる戦いでは命取りになるときも出てきてしまう。勝っているときこそここは締めていきたい。(敬称略)【高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「虎だ虎だ虎になれ!」)