09年に西宇治と城南を統合して開校した城南菱創(じょうなんりょうそう)が、延長10回サヨナラで夏の京都大会初の勝利を挙げた。田辺に2点先制され、1点返したものの、重い1点差を抱えたまま9回裏の攻撃を迎えたが、勝利への執念が実を結ぶ。1死二塁で代打の切り札山下純平(2年)が中越え同点二塁打。初勝利奪取への勢いがつく。延長10回表は、主将で二塁手の田口功太郎(3年)がリリーフ登板。春までは先発投手を務めたが「公式戦のリリーフは初めて」というが3人でしっかり抑えた。その裏、1死から田口功が内野安打で出塁すると暴投で二進。4番神田哲弥三塁手(3年)の中越えサヨナラ打が飛び出した。

 田口功はヘッドスライディングで歓喜のホームイン。猛暑日の延長戦、守って、打って、投げて疲労困憊(こんぱい)の主将は「この疲れを早くとって、次戦に備えます」。開校から昨年まで先輩たちが口にできなかった「次の戦い」に力を込めた。