苫小牧東-北照は、6回途中で降雨ノーゲームとなり、今日22日に再試合を行う。

 試合前から降り続いていた雨は、次第に勢いを増していった。6回表、2死走者なし。2点を追う苫小牧東の攻撃中に中断となった準々決勝は、そのまま南大会史上初の降雨ノーゲームとなり、勝負は翌日へ持ち越された。

 5-3で勝っていた北照の竹内昭文監督(64)は「こればっかりは、しょうがない。悔しいとも思っていない」と、努めて明るく振る舞った。先発のエース管野が5回につかまったとはいえ、山本、川端と惜しみなく投手をつぎ込み、再び流れは北照に傾いていた。拓銀、法大と監督歴がある中で、降雨ノーゲームは2度目といい「昔、都市対抗予選で、翌日の再試合で勝ったから、験は悪くない」。佐々木主将も「監督からは『長く野球が続けられて、いいね』と言われました」と吹っ切れた様子だ。

 苫小牧東の汐川裕彦監督(47)は「一からやり直し。今日は、それなりに戦えて、手応えもありました」と再試合を見据える。こちらも、96年夏、本別監督時代に十勝地区予選で降雨ノーゲームを経験済み。5回で100球を投げた渡辺主将は「明日、投げることになれば、気持ちでぶつかっていく。(勝負は)五分だと思います」と気を引き締めた。【中島宙恵】

 ◆道大会の降雨ノーゲーム 夏は北北海道大会で2度あり、(1)08年1回戦「北見北斗-駒大岩見沢」5回途中2-0の北見北斗リード→再試合4-3で駒大岩見沢がサヨナラ勝ち(2)09年1回戦「砂川-帯広大谷」2回終了後2-1で帯広大谷リード→再試合2-0で帯広大谷が勝利。春は3度で(1)65年決勝「北海-苫小牧東」5回途中2-1の北海リード→再試合2-1で北海がサヨナラ勝ち(2)67年準決勝「札幌西-函館工」4回終了後1-0の札幌西リード→再試合5-2で札幌西が勝利(3)80年決勝「室蘭大谷-稚内大谷」5回途中3-1の室蘭大谷リード→再試合3-1で室蘭大谷勝利。秋はない。