福岡県内屈指の伝統進学校がそろってベスト8を決めた。小倉は祐誠に競り勝ち、10年以来のベスト8進出となった。東筑は4回に奇襲のホームスチールで奪った虎の子の1点を死守し、強豪の柳川を下して2年連続8強。これで8強が出そろい、甲子園出場は春夏7回の東筑と春夏21回(夏優勝2回)の小倉が23日にベスト4を懸けて激突する。

 俳優菅原文太さん(享年81)にちなんで名づけられたという小倉の藤森文太外野手(3年)が、10年以来のベスト8へけん引した。4打数2安打4打点の大暴れだ。まずは2回1死二、三塁。「絶対2点入れるぞ」と気合を入れ直し、フルカウントからの直球を先制の左前2点適時打。波に乗った6回1死二、三塁でも、中前2点適時打で貢献した。

 意地の一撃だった。4回戦までの打撃不振で、5番から7番に降格して迎えたこの日。起用されるかさえ分からず不安だったというが「大舞台で監督に使ってもらい、期待に応えたかった」と発奮した。4回戦後、毎日打撃マシンで20分間打ち続ける特打の成果だった。

 ベスト4を懸けた準々決勝・東筑戦へ「定期戦で負けて悔しかった。勝ってベスト4を決めたい」とリベンジする覚悟だ。

 ◆東筑と小倉の過去の主な対戦 最近10年間の対戦を見ると、直近の6月の定期戦は東筑が4-2で撃破している。夏は14年3回戦で当たり、6-3で東筑が競り勝っている。東筑は11年春の北部大会3回戦や、13年秋の新人戦2回戦で勝利している。小倉は13年秋の北部大会パート決勝で勝っている。