九州豪雨の被害が大きかった福岡・朝倉市にある朝倉-朝倉光陽の試合は11日、小郡市野球場で行われる予定だったが雷雨のため中止となり、今日12日に順延となった。10日に続く2日連続順延で、中止後は両校共に同球場の室内練習場で調整した。3度目の仕切り直しに、朝倉光陽の佐藤玲太主将(3年)は「勝ち負け関係なしにみんなで楽しくプレーしていきたい」と待ち切れない様子だった。

 朝倉光陽はメンバー15人中、数人が避難所や親戚の家に避難している。現在も休校中で全体練習ができておらず、この日は今月2日の練習試合以来、9日ぶりとなるぶっつけ本番の実戦だった。一方、朝倉は今月10日に6日ぶりの全体練習を再開。その間、メンバー20人だけで学校外の室内練習場を借りるなど調整を進めてきた。

 共に臨時休校による練習不足のハンディはある。だが同市消防団員として災害対応にも関わる朝倉光陽の井手俊明監督(34)は「天気はしょうがない。けがしないようにいつも通り楽しんで野球をしてもらえたらと思います」と前を向いた。【菊川光一】