30日は西東京、大阪の2大会で決勝が行われる。

 西東京大会は早実と東海大菅生が対戦。早実・清宮幸太郎内野手(3年)は今大会5試合で4本塁打。準決勝では、山本大貴(神港学園=12年)と並び、高校通算最多タイとなる107号を放った。決勝では単独1位となる「歴史的アーチ」に注目が集まる。清宮以外にも、4番を打つ野村大樹捕手(2年)、今春、投手に転向したばかりのエース雪山幹太投手(2年)らが脇を固める。対する東海大菅生は勝てば17年ぶり3度目の甲子園。ここ3年連続準優勝で、あと1歩で甲子園を逃しており、4年連続の決勝進出を前に若林弘泰監督(51)は「最後(決勝)だと思うから意識してしまう。次が1回戦です。3年間負けてそう思います」と自然体で臨む。打線は準決勝で4人が本塁打を放つなど上り調子。準々決勝の日大三戦で8回0封の松本健吾投手(3年)を中心に、投手陣も充実している。

 大阪大会は今春のセンバツ王者大阪桐蔭と初の決勝進出となる公立校の大冠(おおかんむり)が激突する。

 大阪桐蔭は、今大会準決勝でセンバツ準V・履正社との大一番を接戦で制し波に乗る。2000年生まれの「ミレニアム世代」根尾もこの試合で3打点。エース徳山も完投勝利とチームに勢いがついた。

 いっぽう公立校の決勝進出は、大阪が北南に分かれて2校出場した1998年の桜塚以来19年ぶり。私学全盛の大阪で、大冠が“ジャイアントキリング”を起こせるか。快進撃を演出しているエース左腕丸山惇投手(3年)の活躍に期待がかかる。

 宮城大会は、東北-仙台三、仙台育英-東陵の準決勝2試合が行われる。