3の倍数に燃える! 第99回全国高校野球選手権(甲子園)に出場する北北海道代表・滝川西は9日、兵庫県内で練習を行った。台風による日程変更を前向きにとらえるのが、三上竜輝二塁手(3年)だ。土、日曜に3の倍数にこだわった独自のルーティンを持つ。初戦の仙台育英戦が11日から12日になり、発奮材料が加わった。

 この日の練習で、三上は守備連係プレーとバント安打を確認。初戦日程変更にニヤリと笑った。「その日に試合できるのは自分にとって良い」。独特のルーティンを明かした。 小学6年から土日は3の倍数、平日は4の倍数にこだわって生活する。バットの置く位置やトイレの立つ順番、自動販売機でジュースを選ぶ位置…。合わない時は、待つこともいとわない。「今までこのパターンでやってきたので慣れました」。7年間、貫き通したルーティン。“ラッキー倍数”と試合日が重なった。

 けがも克服した。この日の内野守備連係プレーで、三上は二塁に就いた。昨秋は「2番・二塁」でスタメン出場。だが、春季道大会後に右大腿(だいたい)四頭筋肉離れを起こした。今夏の地区予選での出番は接戦の終盤。「監督が信頼して使ってくれている。以前より野球に打ち込むようになってもっと練習するようになった」。地区では50メートル6秒の俊足を生かしたバントで5打数3安打。この日もマシンを使い約50球、バントの確認をした。

 開会式があった8日は、たこ焼きを食べて元気をつけた。初戦を突破すれば2回戦は16日。平日で4の倍数だ。「与えられた仕事をきっちりこなしてチームに貢献したいです」。不思議な数字の追い風に乗り甲子園で暴れてみせる。【西塚祐司】