松商学園(長野)が強打の盛岡大付に競り負け、3回戦進出を逃した。

 先発の青柳真珠投手(3年)は中盤まで粘り強いピッチングで2失点に抑えたが、7回1死、2本の適時二塁打、2失点で力尽き、マウンドを直江大輔投手(2年)に譲った。「調子は悪くなかったが、7回の2失点は大きかった。常に自分たちが追いかける試合展開。相手にプレーしやすい状態を作ってしまった。自分の力不足を実感。でも、出せる力は出し切った。悔いはないです」と前を向いた。

 青柳からマウンドを譲り受けた直江は、甲子園初マウンドを踏んだが、2回2/3を投げ3安打2失点。ほろ苦い甲子園デビューになった。「いいピッチングをして、先輩たちと長い夏にしたかった。でも、それができなかった。悔しいです」と唇をかんだ。

 足立修監督(53)は「選手全員が力を合わせた結果の甲子園。とくにこの3年生にはご苦労様、と言いたい」と、共に戦った選手たちを称えた。

 17年ぶりの夏1勝を挙げた今年。3回戦進出はならなかったが、古豪・松商学園復活へ。新たな扉を開けた夏だった。