夏春連続の甲子園出場を目指す彦根東が、明石商(兵庫1位)との接戦を制した。

 4-3で迎えた9回2死一、二塁で打球はセンター前へ。あわや同点の場面で、中堅手の野崎重太外野手(2年)がホームへノーバウンドの好返球。ボールはすっぽり捕手のグラブに収まり、二塁走者の生還を阻んだ。

 劇的な幕切れに、野崎は「初めてのことで興奮しました」と笑顔。野球を始めて遊撃手一筋だったが、9月から外野手へ転向したばかりだった。「外野の動きが全く分からない」と苦戦。遠投は100メートル未満。それでも「なりふり構わず投げました」とチームの窮地を救った。

 エースの増居翔太投手(2年)からも「いい球やった」と初めてほめられた。13年以来、5年ぶりのセンバツへ前進する勝利をたぐり寄せた。