21世紀枠でセンバツに出場した膳所が逆転で初戦を突破した。初回に3点を先制されたが、2回に主将の石川唯斗(3年)のタイムリーなどで同点に追いついた。

 3回に勝ち越しに成功した後は、落ち着いた試合運びを見せた。石川唯は「チャンスを取り切れなかったし、内容のいい試合ではなかった。2回戦に向けて、課題を修正できるようにしたい」と振り返った。

 昨春に野球部内に「データ班」を設け、相手打者の打球方向を分析し、守備力の向上につなげた。斬新なデータ野球はセンバツで注目を集め、今春は新入生がさらに6人加わった。データ班が合計8人になったことで、春季県大会では3会場すべてを網羅し、データ量は豊富になった。石川唯は「データを取ってきてくれて、支えられている部分は大きい。活用して勝っていきたい」と意気込んだ。

 今年創部120周年を迎える伝統校も、夏の甲子園は60回大会を最後に遠ざかっている。進化したデータ野球で40年ぶりの夏を目指す。