西日本豪雨で甚大な被害を受けた西予市野村町地区にある野村が新居浜西との1回戦に臨み、快勝した。 

 野村町地区は河川が氾濫し、床上浸水などの被害が大きかった。林貴斗選手(2年)の自宅も2階まで浸水したが、グラブやユニホームは使える状態で見つかったという。出場機会はなく、ベンチから大きな声を出して、チームを盛り上げていた。

 一回に10点を挙げるなど、15-3の5回コールドゲームで大勝。入船梓主将(3年)は「この勝利がいい報告になればいい」と語り、長滝剛監督(38)は「自分が思っていた以上に、選手たちは冷静にやってくれた」と話した。

 選手たちはボランティア活動に従事してきた。地元の人々から「練習せんか」と明るく声を掛けられたという。指揮を執って10年以上になる同監督は「1勝でも多くして、野村町に元気を届けたい」と語った。