56代表中49番目に石川・星稜が開幕試合を引き当てると、会場が軽くざわついた。その次、作新学院(栃木)磯一輝主将(3年)がマイクで「5番A」と言うと、会場はざわつきを超え、ドッと沸いた。

 13番目に大阪桐蔭の「5B」が確定。銀河系軍団の初戦の相手がどこになるか、それこそ全国のファンが注目していた。6校のみを残しての決定。磯主将は「5番が空いてるなと思っていた。これも何かの縁。楽しみです。実力より気持ちだと思う。挑戦者のつもりで自分たちの野球をやりたい」と笑顔で話した。

 スーパー強豪との初戦だが、不安より期待が大きい。林勇成投手(2年)は「不安よりうれしさ。最強世代の大阪桐蔭とやれることにイキイキしている」と笑顔。エースの高山陽成投手(3年)も「主将がよくやってくれたなと。大阪桐蔭と初戦からやる権利を取ってくれた。ワクワクです。根尾選手はじめ、全員楽しみ」と対戦を心待ちにする

 8年連続で夏の聖地に立つ作新学院。16年は今井(現西武)を擁し、甲子園優勝を果たしている。大阪桐蔭を破っても番狂わせではない。磯主将は「今年は1人1人の実力がないが、チームで勝ち上がってきた。勝ちたい」。1年時にスタンドで味わった歓喜の瞬間を、後輩にも経験させるつもりだ。【久永壮真】