中学時代に軟式球で150キロを出して話題になった高知・森木大智投手(1年)が「夏デビュー」を果たした。

安芸とのチーム初戦(2回戦)はベンチスタートだったが、2回に代打で登場し、中飛。そのまま左翼の守備につき、2打席目は遊ゴロ。3投手が投げたが、森木の登板はなかった。初めて夏の大会を経験した1年生エースは「今日は夏の雰囲気にのまれました。空回りしました。ダメだな、と分かったのがよかった」と反省した。

試合は21点を奪って5回コールド。2回にはめずらしい2本のランニング本塁打が飛び出した。中越逸斗外野手(2年)が2ラン、大坪正宗内野手(3年)が満塁本塁打。この回は1四球をはさんで9連打するなど13得点の猛攻だった。

森木は高知中3年時の昨年8月、中学軟式球界では史上初とされる150キロをマーク。全国制覇を果たし、スーパー中学生と騒がれた。鳴り物入りで高知高に入学後は春の四国大会で公式戦デビュー。試合での最速は148キロ。信頼を勝ち取り、今夏は早くも背番号1を託された。「最初は重みを感じたが、先輩に自信を持って投げろと言われて気持ちが楽になりました。気負わずやっていきたい」と感謝した。

次戦は先発する可能性が高い。「いい投手が何人もいるので、全員で勝ちにいくのがテーマ。僕が投げなくても勝てます。目標は優勝だけど、1つ1つ丁寧に勝っていきたい」と語った。

◆森木大智(もりき・だいち)2003年(平15)4月17日生まれ。高知・土佐市出身。蓮池小3年時に高岡第二イーグルスで野球をはじめ、高知中3年時にエースで春夏の全国大会を制覇。184センチ、81キロ。右投げ右打ち。両親と姉。