春夏連続で甲子園ベスト4の明石商(兵庫)が大阪桐蔭に逆転負けした。近畿地区のセンバツ一般選考枠は6。来年1月の選考会で吉報を待つことになった。

歯切れのいい語り口で知られる明石商(兵庫)・狭間善徳監督(55)の表情は硬かった。口を真一文字に結び「悔しいな。負けたら悔しい。負けたら何も言えん。どうしても桐蔭を倒したかった。選手には負けても命までは取られんぞと言っているけど、命は取られなくても今日は眠れないです」とポツリと話した。

打線は攻めきれなかった。先頭が出塁しても得意のつなぎができず、相手左腕の藤江からあと1本を出せなかった。ただ、短い準備期間でセンバツを狙えるチームにまで上げてきた選手たちに目を細めた。

「評価できるのは相手に向かっていって、戦う姿勢が見えたこと。先輩たちが築いてきたものの上に乗って、明石商の野球を示してくれたのがうれしい。彼らならもっと上を目指せる。桐蔭にリベンジできるならしたい。一冬でもっと、びくともしないチームを作りたい」。闘将の目は早くも先を見ていた。