女子高校生の硬式野球が、甲子園で行われる可能性が浮上した。日本高野連と女子硬式野球連盟が、2月中にも初めて本格的な情報交換会を行う予定であることが14日、分かった。高野連関係者が「協力できることがあれば」と明かしたもので、将来的な女子野球の甲子園開催も視野に入れた話し合いを持つ。

具体的な議題や日程、参加者などは未定。現在、女子の全国大会は、春は埼玉・加須市の「加須きずなスタジアム」、夏は兵庫・丹波市の「つかさグループいちじま球場」など地方球場で開催されている。各関係者の話を総合すると、以前から女子高校野球の甲子園開催を望む声があり、実現に積極的な関係者も多いという。「早ければ来年」との意見もあり、今後「女子の甲子園」が検討される可能性は高い。本格的な話し合いが進めば大きな改革となる。

このプランについて、日本高野連の関係者は「議題には上がっていない」としたが、今後議題に上がった場合は「こちらにも女子部員がおりますので、女子野球との関係性、規約を整理しながら」と慎重な姿勢を見せた。

両連盟は全くの別組織。女子硬式野球連盟の関係者は「すぐにやりましょうというのは難しい。独自性を保ったまま、どう歩み寄るか」と話す。また、日本高野連の管轄の軟式野球は全国大会を兵庫・明石市の明石トーカロ球場などで行っており、軟式野球の甲子園開催も今後の議題に上がる可能性もある。

夏の甲子園大会が始まって、今年で102年目を迎える。男子野球と女子野球。クリアしなければならない課題は多いが、交わってこなかった双方に革新的な動きが出るかもしれない。

◆高校女子硬式野球の全国大会 毎年3月下旬から4月上旬に選抜大会、7月下旬から8月上旬に選手権大会が行われる。00年に始まった選抜大会では昨年、神戸弘陵(兵庫)が2連覇。97年から始まった選手権大会は昨年、作新学院(栃木)が制した。8月下旬にはユース大会も行われている。