第92回選抜高校野球大会(3月19日開幕)に初出場する加藤学園が16日、大会のベンチ入り選手18人を発表した。エース肥沼竣投手(2年)ら、主力選手たちが順当にメンバー入りした中、昨秋の公式戦で未登板に終わった吉村海音(かいと)投手(1年)、樋口巧(こう)投手(1年)の2人がリストに入った。

「正直、ほっとした」と話す吉村は、最速137キロの本格派右腕。昨夏の県大会で1試合に登板したが、同秋は右肩を痛めてベンチ入りはできなかった。今月の紅白戦で実戦復帰し、好投したことで自信を高めた。甲子園に向け「攻める姿勢が持ち味。強気の投球をしたい」と力を込めた。

樋口は、制球重視の打たせて取る左腕。昨秋の東部地区大会でベンチ入りも投球機会がなく、紅白戦でも思うような投球ができていなかった。「選ばれて驚きました」。チームで数少ないサウスポーということもあり、期待もかかるが「甲子園では、しっかりと打者を抑える投球をしたい」と意気込んだ。

この日の発表は1次登録で、3月13日の組み合わせ抽選日までに変更が可能だ。米山学監督(41)は「ここからが第1のスタート。力の差があるわけではないので、漏れた子たちも奮起してほしい」と期待を込めた。【河合萌彦】