磐田東は、浜松工に8-5で快勝。プロ注目の二俣翔一捕手(3年)が、投打で存在感を示した。

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二俣が、フル稼働した。打撃では、初回先頭で左前打。先制への口火を切った。「最近の試合では、自分が打つことで得点に結びついている。今日も自分の安打からチームに勢いをつけられてよかった」。満足感をにじませた。

捕手としても、リーダーぶりを発揮。制球に苦しむ先発・野ケ本英典投手(3年)に「いつも通りに投げれば打たれないから」と声をかけ、勇気を与えた。5回からは、自身がマウンドへ。最終回に4連打を浴びて2失点したが、この日最速143キロの速球を軸に、相手打線をねじ伏せた。

その姿に、ネット裏へ集まったプロ9球団のスカウトも納得した様子。阪神の吉野誠スカウトは「これまでは、捕手としてのリーダーシップを見せる場面が少なかったが、最近は増えてきた。これを継続してほしい」と希望。巨人の円谷英俊スカウトは「ずっとマスクをかぶっていた直後に143キロを投げられる。体の強さがあってこそで、そこが良いですね」と高く評価した。

18日の2回戦では、掛川西と対する。「今日はチャンスで打てなかったので、次は『自分が走者をかえす』という強い気持ちを持っていきたい」。エンジン全開はこれからだ。【河合萌彦】

○…磐田東の新4番・幸脇(こうわき)匠海外野手(3年)が、期待に応えた。1回1死一、三塁の好機で、左翼へ先制適時二塁打。「シンプルに走者を返すことを考えていた。結果が出てうれしい」。昨秋は控えだったが、勝負強さを買われ、先月の練習試合から4番に座っている。「1番に二俣がいる分、チャンスで回ることが増える。自分が打たないと」。打点でチームに貢献するつもりだ。