渋川が、3年生12人全員の力を合わせて初戦を突破した。

1回2死二、三塁、5番の埴田翔平内野手(3年)が右中間への2点適時二塁打を放ち先制した。

3-3の同点で迎えた4回には、1死二塁から9番内村碧依外野手(2年)の左越え適時三塁打で勝ち越しに成功。続く1番萩原永貴内野手(3年)は、2ストライクに追い込まれてからスクイズを決めた。毒島健一監督(50)は「初回の2点とスクイズの1点が大きかった。勝ててホッとしている」と語った。

新型コロナウイルスの影響でチームが揺れた。野球を続けるべきか、進路に向けて勉強を始めるかを迷った選手もいた。自粛が明けた6月中旬に、3年生12人が集まり話し合い、全員で大会が終わるまで野球を続けることになった。大森遥尋主将(3年)は「3年生は特別な存在。毎日のように顔を合わせ、時には全員でカラオケに行ったり、公園で鬼ごっこをしたりした。全員そろったのはキャプテンとしてうれしい」と話した。

次の相手は昨夏0-4で敗れた前橋育英だ。大森主将は「昨夏に負けて、渋川に足りないものがバッティングだと分かった。打ち勝ちたい」とリベンジを誓った。