大院大高がタイブレークを制し、準決勝に駒を進めた。

4-4の6回から登板した堀口真優(まひろ)投手(3年)、9回からの池永翔投手も無失点でタイブレークに突入した。10回表、1点を勝ち越し、なお満塁の好機に4番・山本真緒(まお)内野手(3年)が2点適時打を放って勝負を決めた。

9回終了時、無死一、二塁で始まるタイブレークに向けて、椎江博監督(58)は選手たちに聞いた。「どうしよう。(バントで)送るか」。しかし、主将の橋本宗磨内野手(3年)は「打ちましょう。ずっとそういう野球をやってきたじゃないですか」と即答。その言葉に背中を押されて決断。真っ向勝負で勝利を引き寄せた。

今夏で退任となる椎江監督にとっては10日の準決勝・関大北陽戦が最後の試合となる。「大阪で甲子園に行けなかったことが心残り。これから先どうするかは、この大会で選手と過ごしてから考えます」。悔いのないタクトでチームの全てを出し切る。【南谷竜則】