東北が古川学園にサヨナラ勝ちし、5年ぶり43度目の東北大会出場を決めた。

同点の9回裏2死一、二塁、8番中道隆也捕手(2年)の右前サヨナラ打で決着。7回にも右前に同点打を放っており、バットでも投手を助けた。

背番号12で3戦ぶりに先発マスクをかぶった女房役が輝いた。先発したエース岩佐拓郎(2年)が4回、右足くるぶし付近に打球を受けて降板。救援の1年生右腕・小倉勝貴もボークで先制を許す悪い流れを、自らのバットで断ち切った。7回2死二塁、高校公式戦初安打の同点打から2打席連続の殊勲打につなげ「(継投の)2人が我慢強く投げてくれたので、バッティングで助けてやろうと思っていました」と振り返った。

背番号2の関戸秀貴捕手(2年)と先発マスクを争う。インサイドワークに優れるが、打撃面で課題を抱えていた。この日は富沢清徳監督(53)の「体が開かないようにライン際に立って、バットを短く持ってコンパクトに振れ」の指示を実践。「打ったのはどちらも内角の真っすぐ。コンパクトにレベルスイングできました」と自信をつけた。守り重視の起用だった富沢監督も「見る目を変えなければならない」と目を細めた。【佐々木雄高】