プロ注目のMAX146キロ右腕、天理(奈良)の達孝太投手(2年)が甲子園で進化した姿を見せる。2年連続25回目のセンバツ出場が決まり、プロ野球の阪神などで活躍した中村良二監督(52)は「ありがたい。昨年の選手たちを思うと…」と涙した。

昨秋の奈良県大会を制したが、近畿大会は準々決勝で大阪桐蔭に大敗し、センバツ出場は当落線上だった。その試合で11失点の屈辱を味わったのがエース達。「(大阪桐蔭と)当たるまで絶対に負けられない」と気合をみなぎらせた。

193センチの長身も、体重は80キロ台前半だった。屈辱を晴らすべく、パワーアップに着手。新型コロナウイルス感染拡大の影響から練習時間は減ったが、逆にその時間を個人練習に生かして88キロで増量に成功。中村監督は「精神的にも体力的にも成長している」。達も「(昨秋近畿大会は)スタミナ不足を感じた。ウエート(トレーニング)で強化して、下半身で投げられるようになった」と手ごたえを口にする。

当面の目標はMAX150キロ超えだが、「この春にはクリアしたい」。今秋ドラフトでも注目される存在だが、「最終的にはメジャーに行きたい」とキッパリ。世界の注目を集める甲子園で、進化した姿をお披露目する。【実藤健一】

 

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