静岡商高から今季、プロ野球DeNA入りした高田琢登投手(18)が1日、静岡市内の同校で卒業式に出席した。

「この2カ月間、学校から離れていたので、寂しさは感じなかったです」。前日2月28日の夜には、1月6日の入寮以来、約2カ月ぶりに帰郷。家族と久しぶりに時間を過ごし「今まではずっと実家にいたので思わなかったが、改めてこういった一家だんらんは良いなと感じました」と、笑顔を見せた。

1月の新人合同自主トレ途中から、同期の松本隆之介投手(18=横浜高)らと別メニューを行うグループに移った。そこには、DeNAのエースで現在リハビリ中の今永昇太投手(27)らの姿も。ずっと憧れていた選手を目の前にし「緊張しました」。うち解けてからは、トレーニングや栄養補給に関する助言を受け、知識を吸収。「優しく接してくれて、楽しくやらせてもらっています」と、充実感を漂わせた。

コロナ禍のため、練習後は神奈川・横須賀市内にある寮の自室にこもっているという。昨冬からアニメ視聴に目覚めたと明かし、「寮では『鬼滅の刃』を1週間くらいで全話見ました。松本に勧められた『呪術廻戦』もおもしろいですね」と笑顔。外出はあまりせず「元々、1人でゆっくりするのが好き。寮もきれいなので、不満はないです」と、ストレスフリーな日々を過ごしている。

卒業式終了後は、高校3年間をともに過ごした仲間たちと、わずかな時間で談笑した。球団から当日夕方までに帰寮するように命じられているため、「もう帰らないといけないのかと思うが、仕方がない。もう自分の仕事は始まっているので、しっかり頑張りたい」と決意とともに新幹線に飛び乗った。【河合萌彦】