伝説の戦闘服で日本一を狙う。第93回選抜高校野球大会(3月19日開幕、甲子園)に出場する北海の選抜旗授与式が2日、同高で行われ、本番で着用する新ユニホームが初お披露目された。

春に初めて全国準優勝した1963年当時のモデルを復刻。帽子の「H」を現行の金から当時同様、紺地に白縁を添えたものに変えるなど、創部120周年でのセンバツ出場を契機に、マイナーチェンジ。エース木村大成(2年)は「このユニホームで63年の準優勝を超える結果をつかみたい」と夏春ともに果たせていない全国優勝を掲げた。

OBの平川敦監督(49)が現役時代、89年まで3年間着用していたのは現行モデル。63年当時のモデルのディテールを知る指導陣がチームにいなかったため、甲子園歴史館に寄贈されていたものを取り寄せ、入念にリメークした。帽子以外も、胸の「HOKKAI」の文字が太くなり、直線だった配列に少し、アーチをかけた。ベースの色もシロから薄いアイボリーにし、ソックスの3本線も太めにして、当時に近づけた。

平川監督は「120年の歴史を持つ野球部。たくさんのOBや関係者の思いを、この大会でさらにつないでいけたら」。5日には本州入り。実戦を重ねながら、19日の神戸国際大付(兵庫)との開幕試合に備える。【永野高輔】

○…北海の甲子園登録メンバー18人が公表された。昨秋全道優勝メンバーがベースで、右腕の成田歩夢投手(2年)が唯一、新たに加わった。兄卓夢捕手(北海学園大3年)はOBで、前回甲子園出場した17年夏、直前に右肩を痛めメンバーから外れた。2月のチーム内発表後、兄に伝えると「泣いて喜んでくれた。兄の分も、そしてベンチ外の仲間の思いも背負って臨みたい」と強い口調で話した。