<高校野球埼玉大会:浦和学院11-1越谷南>◇16日◇3回戦◇大宮公園野球場

右腕を頭の上まで伸ばし、ボールは打者から丸見え。越谷南(埼玉)の折原瑞望投手(3年)が、変則フォームで浦和学院を幻惑した。初回を無失点。「初回はなんとか抑えられたので満点。浦和学院は、下半身が大きくてびっくりした。強さを感じました」と振り返った。

中学時代はアンダースロー。高校で右オーバーにしたがストライクが入らず、昨年秋にフォームを変更した。「腕を上げて、そのまま下に投げるイメージ」というフォームに、時折クイックを交えた。直球の握りは元々親指の位置を少し外にする癖があり「ボールが動く」魔球に。だから握りがバレても気にしない。

夏の大会で主戦となるはずだった竹内剛志投手(3年)が、大会前にケガで離脱。試合前、ブルペン捕手として球を受けてくれ「いつも通り」と背中を押されて、V候補相手のマウンドに立った。2回に猛攻を受け、途中で降板したが、初めての大宮公園野球場に「広かったです」。笑顔で高校野球を引退した。【保坂恭子】