日大三の2年生が大仕事を成し遂げ、チームを8強へ導いた。

今大会初スタメンの背番号15番、富塚隼介外野手がサイクル安打を達成。試合後「人生に一度あるかないか。うれしいです」と、とびっきりの笑顔をみせ、人生初の記録を喜んだ。小倉全由監督(64)も「今日はトミ(富塚)に助けられた。トミが打たなかったらやばかったです」と褒めちぎった。

5打数5安打3打点と大暴れ。絶好調の秘訣(ひけつ)はフルスイングだ。春大会終了後の打撃練習中、芯に当てるコンパクトな打撃を意識していたところ、小倉監督から「思いっきり振れ」と一言。そこから調子が一気に上がった。

この試合は右へ左へ大当たり。第1打席に左中間へ適時三塁打を放つと、第2打席は中前適時打。さらに第3打席、逆方向に強い打球の右越え二塁打を放つと、スタンドがサイクル安打を期待する第4打席、左越えの本塁打を放ち達成した。富塚は4打席目を振り返り「本塁打を狙ったときもありました」とニヤリ。近くで聞いていた小倉監督は「狙ってたのか。すごいな」と驚いた表情でたたえた。

準々決勝では創価と対戦。富塚は「連続安打を継続させたいです」と自信たっぷりな笑顔で話した。