第4シードの日大豊山が強さを見せつけた。都立の実力校・城東が相手だったが、投打に良さを発揮した。

まずは、投手陣。荒木慈安、足立丈、森燿太朗の3投手(いずれも3年)でリレー。荒木が3回3安打2失点、足立が4回4安打2失点、最後は森が2回を無安打無失点で締めた。福島直也監督(35)は「投手4人で覚悟を決めてました」。出番はなかったが、3回戦で完投したエース玉井皓一朗投手(3年)も待機していた。拮抗(きっこう)した力を持つ“4本柱”がチームの持ち味。それを、いかんなく発揮した。

打線も負けていない。同点に追い付かれた直後の4回、4安打を重ね、一挙4得点。4点目は、2死一、三塁から一塁走者がスタート。捕手が二塁送球の間に、三塁走者が生還した(記録は重盗ではなく、送球間による生還)。足技も見せた。福島監督は「うちが、やられてきたことなんです。練習もしました。打つだけではない。走力も攻撃力ですから」と狙い通りの攻めを喜んだ。

4回に勝ち越しの2点適時二塁打を放った小川慶人主将(3年)は「誰が投げても、投手を信頼しています。守備からリズムを作りたい」とチームカラーを強調した。初戦は城西、この日は城東、そして次戦は修徳。ノーシードの実力校とばかり当たるヤマに入ったが「どことやっても勝たないといけない」と、1戦必勝の気持ちだ。